「本当のファン」って一体何なんだろう?
最近、「本当のファンならそんなこと言わない」「こんな時こそ本当のファンなら〇〇すべきだ」みたいな論調で語られることが多いけど、ファンに本当も嘘もあるんでしょうか?
その時にそれを「いい」と思って楽しんでいたのは嘘じゃないはずだし、その対象(芸能人や作品など)の変化や発言を受け入れられなくて離れちゃうのも嘘じゃないわけじゃないですか。
それなのに、「本当のファンなら~」みたいなことを言って、『お前がそれを良いと思っていた気持ちは偽物だ!』って切り捨てるのは、なんだか悲しいですよね。
もちろん、他のファンに迷惑をかけるような行動を取ったり、その対象を傷つけてしまうような行為はダメですよ。それはまた別の問題。
最初は、そんな迷惑なファンへの抑止力として使われていた「本当のファン」という言葉が、最近は、自分とは違う楽しみ方をしている他のファンに向けての攻撃に使われているような気がしたので。
僕なんかが偉そうには言えませんが、たとえ、その作品にお金が落とせなくても、本当にその作品を心から愛して、まわりの友達に「あれ、めっちゃ面白いから見た方がいいよ!」と宣伝してくれている子には、ちゃんと作者は「ありがとう」と思っているはずですよ。
あなたは、あなたなりの愛し方で、その作品を楽しんでください。
ファンに本当も嘘もないんだから。
ただ、まあ、2月8日(水)に発売されます「インターネット文化人類学」に関しては、話は別だから。
本当のファンならゴチャゴチャ言ってないで買うべきだと思う。
お金が無いとか言い訳にならないからね。借金してでも買うべきでしょ、本当のファンなら。
まだAmazonで予約してないなら、ノロマな自分を恥じた方がいいよ。それは本当のファンじゃなくて、本当のカスだから。
こういうこと言うと「わたし、本屋さんで買う派なんです」って言うやつがいるけど、アホか。
Amazonでも予約して、本屋さんでも買えばいいだろうが。一冊だけ買って本当のファンを気取らないでほしい。
本当のファンならまずは5冊買うべき。 いや、5冊買わせていただくべき。
俺なら10冊は買う。俺ならね。でも、お前らレベルの人間は10冊はキツイと思うから、合格ラインは5冊に下げた。
こっち側にそういう気を遣わせている時点で、本当のファン失格だとは思うけどね。まあ、それはいいや。
だからさぁ、それを理解した上で、「5冊買わせていただく」という感謝を込めて、レジに持って行ってほしいわ。
そうして、ようやく本当のファンのスタート地点に立てるわけだから。
わかってるとは思うけど、そこからどれだけ積み上げられるかで本当のファンの度合いも変わっていくわけだから、スタート地点に立ったからって調子には乗らないでほしい。
調子に乗ってたら、たぶん俺は顔面を殴っちゃうと思う。
でも、顔面を殴られたからって警察に駆け込むのは禁止ね。それは本当のファンとは呼べないから。
顔面を殴られても「顔面を殴っていただいてありがとうございます」って言えるのが本当のファンだと思う。
うん、俺はそう思うな。
……というようなことを言ってくるやつは「本当のファンハラスメント」です。
「本当のファンなら〇〇して当然」「本当のファンならこういう時でも黙ってファンを続けるべき」と言ってこちらを追い詰めてくるのが、本当のファンハラスメントです。怖いですね。
でも、「本当の」とまで行かなくても「ファン」って一体何なんでしょうね?
よく使われる言葉ですが、定義があいまいな存在ですよね。「ファン」って。
その中でも、とくに存在があやふやな「インターネット有名人のファン」とは一体どういう人たちなのか?ということを「インターネット文化人類学」の第1部4章で斬り込みました。
ぜひ読んでいただけましたら幸いです。
というわけで、「インターネット文化人類学」はいよいよ2月8日(水)発売!
本当のファンのみなさん、よろしくお願いしますね……